「収納スペースが足りない!」
そう思って、棚や収納ボックスをいくつも買い足したことがありました。
でも、増やせば増やすほど、なぜか片付かない…。
パントリーの奥にしまい込んだ食品ストックは存在を忘れ、気づいたら賞味期限切れになっていたこともあります。
収納場所が増えると、なぜか物も増えてしまうのです。
今回は、収納スペースが足りないと感じたときにこそ考えたい、
暮らしを整える3つの視点をご紹介します。
収納スペースが足りない!…本当にそう?

「収納が多ければ片付く」と思っていた私が、
実際に収納グッズを増やして感じた違和感――
「モノが多いから、収納が足りない」
そう感じて、新しく棚を置いたり、収納グッズを買い足したことがある方も多いのではないでしょうか。
でも実際には、収納を増やすことで“片付けにくくなる”こともあります。
スペースがあると、「とりあえずココに入れておこう」としまい込んでしまい、
中身が見えなくなって、存在を忘れてしまう…。
一方で、収納が少なければ「本当に必要なモノ」だけにしぼる意識が働くため、
持ち物の量が自然とコントロールされて、管理もラクになります。
つまり、「収納スペースの多さ=片付けやすさ」とは限らないんです。
【収納場所が多い場合】
メリット
- 整理整頓がしやすい
- 散らかりにくい
- 急な来客があっても、すぐ片付く
- 掃除が楽になる
デメリット
- 生活空間が狭くなる
- 必要以上に物が増えてしまう
- 何がどこにあるかわからなくなる
- 管理が大変
収納が多ければ、
モノの一時置き場が確保しやすく、急な来客にもサッと対応できる安心感があります。
また、整理整頓や掃除のハードルも下がるというメリットも。
その反面、収納家具で生活空間が狭くなります。
空間があると「ここに何か置けるかも」と思ってしまい、つい物を増やしてしまうことも。
そして、片付けたあとの管理も大変です。
何をどこに収納したかや、ストック品の数量や使用期限の管理などに手間がかかります。
【収納場所が少ない場合】
メリット
- 生活空間が広い
- 出し入れしやすい
- 必要なものをすぐに出せる
- 管理がしやすい
デメリット
- ストック品を置く場所に困る
- 整理整頓がしにくい
- 物が増えると片付かない
- 場合によっては掃除がしにくい
収納が少ないと、家具の数も自然と減るため、空間にゆとりが生まれます。
また、どこに何を片付けたのかを管理しやすく、必要なものをすぐに取り出せるのもメリットです。
一方で、ストック用品や季節外のアイテムなど、「一時的にしまっておきたい物」の置き場所に困ることも。
収納が足りないと感じると、床に直置きするケースも出てきてしまい、掃除や片付けのハードルが上がってしまいます。
収納が多ければ「見た目がすっきり」、少なければ「管理がしやすい」など、それぞれに魅力がありますが、
スペースがあればあるほど物が増える…という心理も働くため、注意が必要です。
収納が少なくても片付かないと感じたときは、
今の持ち物に対して“ちょうどいい収納量”かどうかを見直すタイミングかもしれません。
収納を増やす前に見直すべき3つのこと

収納が足りないからといって、すぐにスペースを増やすのはちょっと待って。
まずは、
「今の収納が本当に足りていないのか」
「収納の使い方に工夫の余地はないか」
を見直してみると、片付けやすさや暮らしやすさが、ぐんと変わってくるかもしれません。
1. 持ち物の量
モノの量が多すぎると、どれだけ収納してもすぐにいっぱいになります。
ストック品がダブっていたり、すでに使っていないモノが棚を埋め尽くしていたり…。
収納を見直す前に、「本当に必要なモノだけが入っているか?」を確認することが第一歩です。
🟡 これ、知ってる?
実は人間の脳には、「空白を嫌う」という本能的な性質があるんだそう。
だから、空いている棚や引き出しを見ると、「何か入れなきゃ…」って無意識に思ってしまうんです。
私も以前、余ったスペースにとりあえず収納していたら、気づいたらモノが増えていたことがありました。
収納を増やすと片付くような気がするけれど、実は“収納を増やすこと”自体がモノを呼び込んでいたのかもしれません。
2. 収納の場所と使いやすさ
使いやすい場所に収納があるかどうかも、片付けやすさに大きく関わります。
・高すぎて手が届かない棚
・しゃがまないと取れない引き出し
・家族が出し入れしにくい場所
こうした収納は、“あるのに使われない”原因にもなります。
収納の「量」だけでなく、「配置」や「導線」も一緒に見直すと◎。
生活する上で欠かせない収納とは、
「使いたい物を、すぐに取り出せるようにしまうこと。」なのです。
私のように、「片付かないのは自分のせい?」と感じていた方も、
“使いやすさ”に目を向けることで、新しい整え方に気づけるかもしれません。
「自分で片付けるのは難しい…」と感じたら、整理収納のプロにお願いするのもひとつの方法です。
家事代行サービスを利用する場合は、整理収納アドバイザーの資格を持っている方だとより安心ですね。
また、今後のために自分で学んでみるのもおすすめ。
家の片付けだけでなく、モノとの向き合い方が少しずつ変わっていく感覚が得られるかもしれません。
3. 「とりあえず取っておく」習慣
収納スペースがあると、
つい「とりあえず入れておこう」としまい込んでしまうこと、ありませんか?
使う予定が決まっていないのに、“なんとなく”取っておく…。
それが重なると、気づいたときには使わないモノたちに収納が占領されてしまっていることも。
こうした“とりあえず保存”のクセは、モノを増やす大きな原因になってしまいます。
たとえば、洗濯洗剤の詰め替えは「1つだけ」と決めておく。
トイレットペーパーは「残り2ロールになったら買う」といったように、自分なりのルールを決めておくと、収納がすっきり保ちやすくなります。
こちら⇣のサイトも参考になります:
🔗『モノを増やさない「ちょうどいい量」を見極める。…』
収納が“モノをしまう場所”ではなく、“モノをキープし続ける場所”になっていないか?
ときどき立ち止まって、見直す習慣を持つことが大切です。
ちなみに、片付けに疲れてしまったときは、
“わたなべぽんさん”の本でひとやすみしてみませんか?

収納は“増やす”より“減らす”が正解かも?

収納が足りないと思うと、
つい「新しい収納家具を買おう」「棚を増やそう」と考えてしまいますよね。
でも実は――
収納を“増やす”より、“減らす”ほうが片付けやすくなることも多いんです。
増やした収納には、「とりあえず入れておこう」と物が集まりがち。
それが積み重なると、
「どこに何があるかわからない」「片付けたのにスッキリしない」原因になってしまいます。
一方で、収納を減らして持ち物の総量を減らすと、
- 必要な物がすぐ取り出せる
- 管理がラクになる
- モノの“定位置”が決まりやすい
といったメリットが自然と生まれます。
「片付かない…」と感じたときは、
収納の数や場所を見直して、“あえて減らす”という視点を取り入れてみるのもひとつの方法です。

まとめ|収納をそろえる前に、まず考えたいこと
「片付かないのは、収納スペースが足りないから」
そう思って、収納を増やすことで解決しようとしていた時期が、私にもありました。
でも実は、“収納が足りない”のではなく、“モノが多すぎた”だけかもしれません。
または、収納の場所や使い方が、今の自分に合っていなかっただけかも。
収納を増やす前に、ほんの少し立ち止まって考えてみる。
- 今の収納は、本当に使いやすい?
- 中に入っているモノは、必要なものだけ?
- 「とりあえず取っておく」がクセになっていない?
そんなふうに、自分の持ち物と収納を一緒に見直していくことで、
“片付けやすく、気持ちよく暮らせる収納”に変えていけるはずです